開幕!ギルドバトル!
開幕!ギルドバトル!
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偉大なる7人の魔王《七罪王》―― 伝説の中にしかいなった彼らの名前をまさかこうして 自分たちが追いかけていることになるなんて。 どこか半信半疑だったのは否定できない。 けれど世界図書館から届いた一通の手紙が、ついに始ま る戦いの序章を告げていた。 魔剣使い同士の研鑚、あるいはその過程で得られる情報 に世界図書館と魔剣機関の本当の狙いはあるのだろう。 つまりそれは、いずれくるだろう大きな戦いが、現実味 を帯びてきているのだということを示していた。 「しょーじかんじゅー?」 リディが訝しげに一冊の魔導書を眺めている。 魔典型魔剣とは違う、それ自体が魔力の圧縮体のような 少し変わった封印術式が施されたそれを、世界図書館は 《召喚獣システム》と呼称した。 「召喚獣が呼び出せるらしい」 「新しい仲間が増えるってこと?」 「まあ、そんな感じかな」 「へぇ!すごいねマスター! もちろん、無条件にってわけじゃないし無尽蔵に召喚で きるわけでもない。 少し……、いや、かなりの条件を満たす必要がある。 「ただし、天空闘技場付近だけだけどな」 「てんくう……? タワーマンション?」 「それよりもっと上」 「じゃあ宇宙!?」 「それよりは下かな……」 とはいっても雲より上の、まさに天空ではある。 便宜上《天空闘技場》なんて呼んでいるけれど、その実 あれは地上に害をなさないために意図して天に造られた 何らかの魔導的施設の跡地であることは確かだ。 おおかた魔術兵器の実験場あたりだったのだろうけれど 何らかの理由で破壊し破棄され、古代から現代まで延々 と魔界の上空を漂っているらしい。 この度、魔剣機関の技術と世界図書館の知識を総動員し 残存する魔術回路を利用して、魔導書を媒介に召喚獣を 召喚するシステムの構築に成功したのだという。 おあつらえ向きの都合のいい説明ではあるのだけれど、 あのお嬢様のことだから、ここはもとから召喚獣の実験 施設で、天空から召喚獣を大地に落として使う天空兵器 だった――なんてことは、まぁ、ないか……。 仮にそうだったとして、おそらくアリス様とロール様の 二人がいつものように誰も知らないうちにそれとなく、 お空の上で超古代の魔導兵器を崩壊させていたとしても なんら不思議はないのだけれど。 「ふぇ……、それで、その天空なんとかが 今リディたちがいる『ここ』なんだね!」 鋭く風が吹きつける。 まばゆい陽の光が、雲海に浮かぶ瓦礫を照らす。 「…あぁ。ここが、ギルドバトルの舞台 《天空闘技場》だ…!」 青白く光る古代の魔術回路。 透き通るほどに澄み渡った巨大な空。 これからここで対戦ギルドが召喚した召喚獣との戦いが 始まるのだ。 難しいことを考えたところで何も変わらない。 魔剣機関と世界図書館が何を企んでいるのかも、七罪王 が迫りくる危機がどれほどなのかもわからない。 だが、今までのどんな戦いだって、一度でも負けていい 戦いはなかったし、どんな理由があったとしても、自分 が信じた道を進む以外の選択肢は選ばなかった。 ならば……。 「えへへ♪ 活躍してね!マスターっ!」 「へへ!当たり前だろ?一番近くで見せてやる…!」 ギルドバトル開幕―― |
効果 | 効果時間 |
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モーション速度が1%UP | - |
入手方法 |
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